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十番だより 平成19年1月号 5頁
平成19年1月1日発行 麻布十番商店街振興組合広報部
《大先輩に聞く! 十番の歴史あれこれ①》
 『十番ルネッサンス』の記事に対して、大先輩である榎本さんから応援のメッセージをいただきました。榎本さんは、麻布十番通りの中ほどに位置する嘉永6年(1853年。ペリーが黒船で来航した年!)創業の家庭用品店、「中村屋」のご主人です。中学2年生の頃に父親を亡くされた榎本さんは、学業の傍ら店番・配達などお店の手伝いに尽力し、高校卒業後間も無く商店街協同組合(当時)の理事となり、活躍されました。安易な妥協を嫌う骨太な店主のこだわりは、中村屋の取扱商品にも表われています。日本独特の風土に育まれた、昔の風情と味わい深さを残す〝道具〟としての家庭用品を探すなら、ぜひ榎本さんに相談してみて下さい。以下に、榎本さんから戴いた原稿を掲載します。
JSSスタンプの想い出―榎本利雄
 現在、当商店街で500円お買い上げごとに差し上げているサービス券(=JSSスタンプ。詳細は、麻布十番商店街振興組合事務局にお問い合わせ下さい。)は、約55年前の昭和26年(1951年)に発案されたと記憶しています。
 この年、現在「大丸ピーコック」がある場所に、2軒の映画館(麻布中央劇場、麻布映画劇場)が建てられました。戦後の混乱がようやく一段落し、生活に多少の余裕が出来始めたものの、まだテレビは普及していない時代で、映画ブームの兆しが見えた頃でした。日曜日には、十番も賑わっていました。
 そこで、〈サンデーサービス〉と銘打って、100円お買い上げごとにサービス券を一枚差し上げ、買い物時にご利用いただく他、ある程度の枚数で映画館の入場を可能とするサービスを始めたのです。当時の初任給は5,000円~6,000円でしたから、サービス券で映画が見られるという企画は評判が良く、日曜日の商店街は益々賑わいを見せ、〈サンデーサービス〉は大成功でした。
 その翌年(1952年)には商店街会館が現在の場所に完成し、1階には定席の寄席が、2階には商店街事務所が開設されました。
 昭和44年(1969年)、〈サンデーサービス〉は〈JSS=十番サンデーサービスの頭文字を採ったもの〉と改称されました。当時私は会計を担当しており、サンデーサービス部々長であった西本竹雄氏(総合洋品ニシモト)を手伝って、一緒にロゴマークも考案しました。その後、昭和47年(1972年)に会館は現在のビルに建て替えられ、それに伴い、〈サンデーサービス〉は200円お買い上げごとに差し上げるスタンプ方式に衣替えしました。新しいサービスとして、バスによる日帰り招待旅行等を企画し、好評を博しました。
 商店街の周辺は徐々にオフィスビル化が進み、次第に平日だけのお客様も増えるに至って、平成4年(1992年)、〈サンデーサービス〉を発展的に改革し、現行の〝年中無休サービス〟が始まったのです。(JSSは〈十番スタンプサービス〉の頭文字でもあるため、ロゴマークは継続採用されました)有効期限も、従来の4年間から10年間に延長され、安心して集めて戴けるようになりました。(黄色のスタンプは平成22年=2010年で有効期限が切れますので、ご注意下さい。)
 商店街のJSSスタンプ部員たちは、時代の変遷にかかわらず、いつもお客様へのサービスを第一に考え、日常のお付き合いを大切にする気持ちを忘れずに、〝微笑みの街〟麻布十番ならではの取り組みを続けています。
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