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麻布十番について
DISCOVER JUBAN 麻布十番再発見!⑦
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 9月は秋祭りということで、もう一度氷川神社にもどってみましょう。前回も書きましたが、氷川神社には久しく宮出しされたことのない大きな宮神輿があります。昔、牛が引いたと聞いていたのですが、その牛に引かれた宮神輿の絵図が本村町会に保存されていることがわかり、本村町会のご厚意で見せていただきました。絵図は古く一部見にくいところもありましたが、PCで修復してみると図のように二頭の牛に引かれた華麗な行列を見ることができました。
 絵図では右から左へ、行列の先頭は太鼓、その後ろには木遣りを謡うとび職たち、牛に引かれた山車にはお囃子と大きな金色の獅子頭が一対(獅子頭山車)、世話役、猿田彦(鼻高面、天狗)、大榊、先導騎馬神職、朱傘、日像旗、月像旗、五色旗、騎馬禰宜、朱傘、御楯、御鉾、御弓、雅楽連、そして二頭の牛に引かれた宮神輿、馬車に乗るのは宮司でしょうか、さらに神社町内役員、町内氏子、辛櫃と続いています。絵図には書かれていませんが、この行列の後ろに氏子各町会のお神輿や山車が続き壮大な渡御が行われたのだと思われます。
 昔の祭礼ではこのような渡御が行われたようで、『武江年表 巻之八』に「寛政3年(1791)8月17日、麻布本村氷川明神祭礼出し練物等出る(其の後休む)」と書かれています。また、天保9年刊の『東都歳時記』には「町々より踊りねり物花出し等出す」とあり、「壱番=宮下町、弐番=本村仲町、三番=本村上ノ町、四番=一本松町、五番=三軒家町、六番=宮村町・新道町、七番=南日ヶ窪町附り北日ヶ窪町、八番=宮下町附り麻布新網壱丁目同弐丁目」と書かれています。(参照、山車・だんじり悉皆調査)
 今のような太鼓を乗せただけの山車ではなく、それぞれの町の山車人形を乗せ練り歩いたようです。天保3年の版画「麻布氷川大明神御祭礼番付」では、壱番宮下町・南日ヶ窪町「三番叟の山車」、貳番本村仲町「鍾馗の山車」、参番本村上ノ町「武内宿祢の山車」、四番一本松町「鷹万度引物」「牡丹石橋の山車」、五番三軒家町「猩々の山車」、六番宮村町「金太郎、熊の山車」「山姥山賊の引き物」「大江山鬼の引き物」「花篭の山車」「雨乞小町引き物」「花万度引き物」、八番宮下町「汐汲の山車」「楠木正成と多聞丸の人形引き物」、新網町「鬼海ケ島の人形引き物」等々が読み取れます。(版が古く不鮮明でしたので読み取れたところを書き出してみました)。これらの山車の後ろに各町会のお神輿が続いたようです。
 昔の祭礼、今とはずいぶんと違っていたようですね。さて、氷川神社の宮神輿、昭和初期、神田・宮惣の制作、台輪寸法四尺。絵図は新調された宮神輿の初めての渡御、乙亥九月(昭和10年)を描いたもののようです。
(寄稿:ローリエヤマモト 山本 仁壽)
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