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麻布十番について
DISCOVER JUBAN 麻布十番再発見!⑪
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 あけましておめでとうございます。

 お正月の行事に七福神めぐりがありますね。全国には四百ヶ所余の七福神めぐりがあるそうです。七福神だから七寺社と思いきや、足利七福神のように弁財天3、大黒天2、毘沙門天2、全部で十一寺社で構成された七福神もあります。兵庫には、「宝の道七福神」という三十五寺院構成というのもあるそうです。また、一寺社に七福神全てが祀られている巡りやすい社寺もあるそうです。どれも立派に認知された七福神ですが、七寺社巡りの場合とご利益は同じでしょうか?
 この十番だよりでも「港七福神めぐり」が紹介されていると思います。七福神とは七柱の福徳の神さま、大黒天、恵比寿、毘沙門天、弁財天、福禄寿、寿老人、布袋和尚という神々です。七福神の信仰は、室町時代に民間信仰として始まったようです。特に農民、漁民の信仰として成長し、現代まで育まれてきました。初期の七福神構成は必ずしも一定ではなく、現在の構成が確立したのは江戸時代になってからと言われています。七福神のうち、大黒天、毘沙門天、弁財天はインドのヒンドゥー教から仏教に、布袋和尚は仏教、寿老人、福禄寿は中国の道教、神仙観からとされ、唯一恵比寿は日本古来の神とされています。いずれにせよ仏教を中心とした中国宗教、思想の伝来と古来より日本で信じられていた俗信とが混合して出現したのが七福神信仰であるといわれています。
 港七福神めぐりは、昭和八年に開設され昭和十五年まで行われていた「麻布稲荷七福神詣」がはじまりです。発足当時の神社構成は、熊野神社(恵比寿)、朝日神社(大黒天)、氷川神社(毘沙門天)、末広神社(弁財天)、久国神社(布袋尊)、桜田神社(寿老人)、天祖神社(福禄寿)、竹長神社(宝船)で、八社すべてが稲荷神社でした。また、「港」でなく「麻布」というのは、戦前の港区は、旧赤坂区、旧麻布区、旧芝区の3区に分かれていたからです。「麻布稲荷七福神詣」は旧麻布区内の稲荷神社で構成され、氏神(産土)様へのお参りの励行と、お稲荷様の現世利益の信仰、加えて市電(都電)とのタイアップによる地域振興を意図して始まったようです。
「麻布稲荷七福神詣」は戦中戦後しばらく途絶えていました。また、竹長稲荷神社と末広神社は戦後合祀して十番稲荷神社となりました。竹長稲荷神社の宝船は十番稲荷神社が、末広神社の弁才天は芝公園の宝珠院が継承、朝日神社の大黒天に代わって一本松の大法寺が加わって、昭和四十一年に「港七福神めぐり」として再興されました。
 港七福神巡りはどの寺社からはじめても御利益に変わりありませんが、巡拝用の地図と御朱印の専用色紙は各社寺に用意されています。御朱印代は各社寺とも300円、公式グッズとして土製人形根付けや繭玉守りもあります。参拝期間限定でやはり各300円だそうです。この公式グッズとしての人形根付けは平成14年から授与が始まったのですが、戦前の「麻布稲荷七福神詣」のころは木彫りの七福神と宝船だったそうです。先ず竹長神社で宝船をいただき、七寺社の神様を乗せて七福神の宝船として祀ったのでしょうか。木彫りの七福神も趣があっていいですね。
 七福神は夢まくらに宝船にのって現われると福が授かるといわれます。初夢の枕下に入れて、吉夢を見ることができるようお祈りいたします。
(寄稿 ローリエヤマモト 山本仁壽)
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