麻布十番の店主が語る 十番ばなし #002 「平野屋紙文具店」平野 一夫さん | 麻布十番商店街

十番ばなし

麻布十番の店主が語る 十番ばなし #002 「平野屋紙文具店」平野 一夫さん

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―3代目でいらっしゃるそうですが、創業はどなたが?

創業は昭和4年で、祖母が片手間に始めたようです。うちの屋号は平野屋紙文具店なんですが、当時は半紙とか筆とか紙製品がメインでした。店が忙しくなって祖父が勤めを辞め、夫婦でやるようになったそうです。戦争で焼けた時以外はずっとこの場所ですね。


―平野さんから見て、街はどう変わりましたか

商店街には以前アーケードがあったのですが撤去されて、まず印象が変わりました。それに電線が減り、平屋がビルになり、物販店も減った…。 ヒルズができ、地下鉄ができてから変化したのはお客様です。当時、商店街の年配の人の中には、街から人が出るのを懸念して、地下鉄導入に反対した人も多かったんですが、ふたを開けてみると逆に街へ来てくれる人が増えて…。




―子供達も変化しましたか。学校とは密接な業種であるということで…

お子さんが減りました。以前は新学期前になると、店からあふれるほどでしたから。それと今のお子さんは、高価な文房具やいわゆる“良いもの”を買いますね。親御さんも熱心に選びますし、おじいちゃんおばあちゃんも無条件で買ってあげるのもあるんでしょうか。

 

 

 

 

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―看板や包装用の袋にふくろうが描かれてますが、何かいわれが?


ご近所さんで、よく用紙を買っていただいた画家の宇野亜喜良さんが、リニューアルオープンに描いてくださいました。有名な方ですから内心お金のことを心配していたのですが、「お祝いだから」とくださったんです。


―十番らしい人情を感じます。土地柄ゆえ、他の街の文具店との違いはありますか

この辺はインターナショナルスクールもあり、大使館とも取引があるので、海外で一般的なA4ノートを揃え、普段あまり売れない3穴のファイルも置いています。それと6年前にリニューアルした際、競合する通販カタログで買えない物を扱おうということになって、和風のカードを充実させました。また妻の趣味だったこともあって、和紙の工房を訪ねたり、京都で竹細工をオーダーしたり、富士山や東京タワーのポストカードやしおりなど、日本的なオリジナル商品も作り、売れ筋になっています。


―ではそんな十番の街にこれから期待することは

十番らしさというのは街へ来るお客様がわかっています。例えばスターバックスの向かいに焼き鳥屋さんがあるとか、新しい業種と昔からの店が同居していても違和感がない。そこがいいとも言われます。だからその部分はなくしてほしくないですね。 目指しているのは安心して住めて、お買い物ができる街。品があり、温かみがあるこのままの街であればと思います。私たちもそうあるよう心掛けているんです。

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平野屋紙文具店

オープンからクローズまでお客さんの絶えない文房具店。桜や紫陽花、クリスマスなど、テーマで変えるディスプレイを、楽しみにしている近隣の人も多い。平野さんの楽しみは万年筆。廉価な物から80万円の高価な品までを取り揃えている。

麻布十番1-8-13 TEL:03-3583-3569
9:00~20:00火曜~17:00 日曜休
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