麻布十番の店主が語る 十番ばなし #016 「アクアリウムショップ GINSUI」 河野 廣喜さん 貴美子さん | 麻布十番商店街

十番ばなし

麻布十番の店主が語る 十番ばなし #016 「アクアリウムショップ GINSUI」 河野 廣喜さん 貴美子さん

きれいな河川や湖沼は、 人間にとって、 大切な存在です。

 

 

地球上に存在する水の97%は海水で、残りの僅か3%が陸にあるそうです。その3%の大半は北極・南極の雪や氷、そして地下水だと言われており、河川や湖沼の水は、地球全体から見ればごく微量に過ぎないようです。
その僅かな真水が様々な水生生物の棲家となり、植物や陸上生物の生命を支え、わたしたち人間にとっても欠かすことのできない存在であり続けています。

その貴重な真水を健全な状態に保たせてくれているのは、目には見えない数種類の微生物です。
有害な物質を無害に変換してくれる微生物は、水生生物をはじめとする生命の循環を持続させる上で、最も大切な源だと言えます。
つまり、微生物(バクテリア)が元気に活動してくれる環境(「強い水」)を維持すること、決して壊さないことが、ありとあらゆる生物の生命を健全に保つために必要不可欠な、一大事なのです。

 

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自宅やオフィスでも、 きれいな河川や湖沼と同じような環境― 微生物が元気に活動する「強い水」―を 創り出せます。

 

 

地球規模の環境問題にも直結する河川や湖沼は、身近なところにも、懐かしいふるさとにも、旅先にも、たくさんあります。「ここの水の中は、どんな景色なんだろう?どんな魚がいるのかしら?」などと想像してみたこと、ないでしょうか?
水底の砂や石には小さなプランクトンを食べる小さな昆虫が棲んでいて、その昆虫を食べる小さな魚がいて、それを食べる大きな魚や、石に付いた苔を食べて育つ魚もいて、その結果として発生する二酸化炭素を酸素に換えたり窒素やリンを栄養として吸収したりする水草もいて…バクテリアたちが元気に活動している「強い水」の中では、絶妙なバランスで、かけがえのない生態系が営まれています。

 

夜店で金魚をすくったり、田舎の小川でメダカやドジョウを採ってきたりした場合、また東南アジアや南米やアフリカなどの河川・湖沼の水中の世界を自宅に再現してみたいと思い立った場合には、用意した金魚鉢や水槽の中に、大自然と同じような環境を創り出す必要があります。
それができなければ、可愛い魚たちもエビや貝たちも、数日から3週間ほどの間に死んでしまいます。容れ物を替えたり、魚の種類を変えたりなど色々と試みても、同じことが繰り返されます。

 

では、自宅で大自然と同じような環境を創り出し、持続させることは、子供やアマチュアにとって、不可能なことなのでしょうか?
そんな疑問や要望に対して親切に、そして適確に応えてくれるプロフェッショナルが、麻布十番におられます。
都心では唯一と言える水生生物・アクアリウムの専門店「アクアリウムショップ GINSUI」を経営する、河野廣喜さんです。

 

河野さんは麻布十番商店街の“ど真ん中”で生まれ、実家は「銀水」という釣具店でした。
当時、都心では釣具店は既に希少になっており、鮎釣りが大好きだったご主人のお人柄もあって、「銀水」は多くの釣り好きから愛される貴重な存在でした。
1970年代に入る頃には釣具の他に金魚なども取り扱うようになり、その後釣具は次第に縮小し、「釣具も少し置いてある金魚屋さん」へと変わっていきました。
1990年頃になると河野さんは少しずつお店の手伝いを始めるようになり、ご主人が引退される頃、会社勤めを辞めて本格的に家業を継ぎました。そして結婚後に手伝いを始めた奥様と二人三脚で、お店の経営に携わってこられました。
時代が21世紀を迎えようとする頃には、「銀水」は徐々に「水草を得意とする熱帯魚店」へと進化を遂げていました。
世界各地に生息する様々な水生生物(水草なども含む)の飼育を可能とする各種の機器が開発されると共に輸送手段も工夫されて、日本でも入手できるようになっていたからです。2003年、河野さん夫妻は店舗を全面的に改装し、現在の「アクアリウムショップ GINSUI」へと生まれ変わらせました。

 

 

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―水槽はどれも全く苔が付いておらず、水も輝くような綺麗な状態で、一見してコンディションの良さを感じます。お店のコンセプトや、目指しておられる境地と言いますか “こんな店にしたいな”というイメージなど、お聞かせ下さい。

 

お客様に提案したいのは、第一に「インテリアになれる水槽」です。
その提案に説得力を持たせるためにも、様々な工夫と努力を続けています。ご指摘下さったように、店内の水槽のコンディションはどこにも負けない状態を維持していますし、ガラスが曇らず中が綺麗に見えるよう、冬でも入口を締め切らず、オープンなスペースとすることを心掛けています。
その甲斐があって、ご覧いただくお客様は飼育上のデメリットを想像されるのではなく、「頑張れば、こんなに素敵な世界を身近で楽しめるんだ!」と気付いて下さいます。

 

第二には、「何から始めればよいか、気軽にご相談下さい」というお願いです。
例えばお子様から「金魚がほしい!」とねだられることがあるとします。そんな時に、「あなたには、まだ難しい」・「すぐに死なせてしまうと可哀想だから」などと諭してあきらめさせるのも、一つの対応かも知れません。でも、別の対応も可能です。ご相談いただければ、お子様の年齢や周りの環境に応じて、親子で無理なく楽しめる方法を提案させていただけます。

 

最後に、「水草の世界も奥深く、楽しいですよ」と、お勧めしたいです。
アクアリウムの魅力は様々あり、その何処にいちばん惹かれるかは、人それぞれだと思います。私は、修業時代からずっと、水草の持つ美しさ、奥深さに魅せられ続けています。
朝、店の照明を点灯すると、水草も目覚めます。夕方になると、吸収した二酸化炭素を酸素に換え、盛んに放出します。栄養として、魚たちの排泄物から生まれる窒素やリンを吸収します。(カリウムも重要な栄養ですが、自然には発生しないので、補ってあげる必要があります。)
そして照明を消すと、眠りに落ちます。
最初の提案とも繋がっていますが、インテリア性の高い水槽に、美しい水草は欠かせません。昔は有効な飼育器具も発達しておらず、満足できるコンディションを維持するのは困難でしたが、現在は機能もデザインも飛躍的に進化を遂げています。
自宅やオフィスの中に大自然の河川や湖沼の生態系を再現させることが不可能な夢ではなく、むしろ気軽にチャレンジできる趣味として考えることができる環境が、既に整っているのです。

 

緑の絨毯のように繁茂する水草たちの間を優雅に泳ぐ魚たちや、その食べ残しを探すドジョウやエビの仲間、僅かな苔を求めて忙しそうに動き回る魚や貝の仲間たち―心やすらぐアクアリウムの世界へ、どうぞ一歩お進み下さい。万全のサポートを、お約束します。

 

 

(写真:中島 佑輔 文:山田 眞裕)

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アクアリウムショップ GINSUI

お子様・初心者・マニアでも安心して相談できるアクアリウムのプロショップ。様々な種類の熱帯魚の他、ランチュウ・シマドジョウ・黒メダカなど日本の淡水生物も扱う。水槽、ろ過装置、照明器具をはじめ各種部品、餌、砂、水質調整材、流木等も取り揃えている。通常の展示では、人気があり飼育も比較的容易な魚種を優先させているが、要望すれば、たいていのものは取り寄せてくれる。インテリアに最適な水草レイアウト水槽の設置等、出張もしてくれるので、お気軽にお問い合わせを。

住所:〒106-0045 港区麻布十番2-4-6
電話:03-3451-7507
営業:10:30〜20:00
定休:月曜日・火曜日
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