特集

その他

商店街を元気印で盛り上げる青年会

麻布十番商店街の親睦と発展に寄与するためにさまざまな活動を行っている、麻布十番青年会。構成員が少なくなっているものの、少数精鋭が商店街への熱い思いを胸に、未来を見据えてイベントの企画・運営などに奔走しています。そんな青年会の活動について紹介します。

 

会長 根本 誠司(ねもと せいじ)

国際音響電機製作所3代目。

 

副会長 玉木 真(たまき まこと)

2014年頃、有栖川公園のイベント協力を相談したことがきっかけで、住民として青年会に参加。

 

会計 日永 祐樹(ひなが ゆうき)

昭和3(1928)年創業「たぬき煎餅」の4代目。他店で働いた後、2023年に家業に就く。

 

麻布十番商店街をより一層盛り上げるために

 

──まず、麻布十番青年会について教えてください。

根本 基本的には、麻布十番にある商店の跡継ぎたちの中で、18歳以上45歳までの“青年”が主として参加しています。商店街振興組合と足並みを揃えながら、青年らしい柔軟さで商店街を盛り上げています。現在メンバーは10人で、最盛期と比較するとかなり人数は減ってきていますが、商店街の行事などでは、青年会独自のイベントを開催するなどして頑張っています。

 

 

日永 青年会が組織されたのは、昭和29年代で、今年70周年を迎えます。発足して4年後に、私の祖父、「たぬき煎餅」の2代目が青年会のみんなと一緒に撮った写真が残っていますが、当時は30名以上で運営していたようで、「青年会に入りたいけれど、人数が多いからなかなか入れない」という声もあったようです。家族が青年会に関わる姿を小さな頃から見てきましたし、自分自身が青年会に楽しませてもらってきたので、いつか自分も参加したいという思いが強く、社会人になってすぐに青年会に入会しました。

 

 

玉木 青年会には仕事で麻布十番に関わっている人だけでなく、住んでいる人でも参加できます。私自身がその一例なんですが、2011年に公園でのライブコンサートとオープンカフェのイベントを企画しまして、その時に青年会を紹介してもらいました。イベントに青年会に出店をお願いして協力してもらったのですが、逆に「青年会を手伝わない?」と声をかけられたのがきっかけで青年会に関わっています。

 

 

根本 その当時、青年会に参加してくれる人を広く探そうとしはじめていた頃だったので、彼は格好の人材でした(笑)。

 

 

イベントを通じてさまざまな人と関わり、笑顔を生む

 

──青年会は、主にどんな活動をされているのでしょうか。

根本 いろいろありますが、やはり大きなものとしては、納涼まつりや酉の市などの行事の際に、子どもたちを対象にしたイベントを考案・運営するということでしょうか。例えばパチンコに似たコリントゲームのように、昔から受け継いできたコリント台を使って、子どもたちだけでなく大人も懐かしく感じて一緒に楽しめるようなイベントもあれば、時代に合わせて少しずつ形を変えてきたイベント、まったく新しく企画したものもあります。先日行った納涼まつりでは、日永くんが中心になって、積んであるブロックにボールを投げて崩し景品をゲットするストライク十番というゲームを開催して、非常に盛り上がりました。

 

 

日永 単純なゲームですが、やっぱり体を動かすと子どもたちのテンションってグンと上がりますよね。それに加えて、意外に年齢が上の方も楽しんでくださって、みんなムキになって投げていました(笑)。ギャラリーもすごく増えて、みんなで応援して、良いイベントになったなと思っています。

玉木 どんなイベントにするかを、催しが行われる1ヶ月以上前から考えて、それこそボールの重さひとつから検討し、すべて決まったのが前日でした。細かなことをたくさん決める必要があるので、新しいイベントをつくるのはなかなか大変でした。

 

 

日永 でも当日は、子どもたちの笑顔をたくさんみることができて嬉しかったです。みんなが純粋に楽しむ姿を目の当たりにできるので、企画した側としては大きな達成感がありましたね。青年会の仕事は、準備だけを考えるとハードワークに感じるかもしれませんけれど、自分へのリターンが大きいなと感じています。

玉木 2人はお店をやっているので、催しの当日はお客さまから声をかけられたり、同級生が遊びに来てくれたりと、親睦がはかれて羨ましく思います(笑)。お客さまの側に立ってみても、仕事の場で会うときとは違う一面を見ることができるので親近感も一層深まるのではないでしょうか。

 

 

根本 お客さまだけでなく、イベントのすり合わせなどで商店街の上の年齢の人たちと話し合ったり、またイベントに協力してくれる近所の大学の学生たちなどとも交流したり、幅広い年齢層の人たちと関わる面白さが青年会にはあるように思います。

 

参加から協力へ、緩やかなサポートの輪を広げたい

 

──青年会の活動は面白いのに、大変だというイメージが先行して人数が集まらないということがあるのでしょうか。

根本 そもそも店を継ぐ人が減って頭数が足りないので、昔のようにいろいろなことを手がけるのは難しいです。けれども最近、私たちの活動をはたから見て「これだったら手伝えるよ」といってくれる人たちも出てきています。麻布十番商店街のサポーターというか、協力の輪が広がってきている感じはあります。

 

 

玉木 イベントの“運営を手伝う”というとハードルが高いかもしれませんが、イベントに“参加する”ところからなら、私たちの雰囲気とか、空気感などがよくわかるんじゃないかと思うんです。納涼まつりで自分たちと一緒に秋まつりでお神輿を担いでくれる方を募集したんですが、みんなで「ワッショイ」と声を出して同じお神輿を担いだことで、親近感を持ってくれた方もいたのではないかと感じています。このように参加しやすいところから入っていただくのもアリ。「商店街の近くに住むっていいな」「青年会っていいな」と思ってもらって緩やかにつながっていけたらいいですね。

 

 

日永 一度、実家を離れて別の街で暮らした経験がありますが、だからこそ麻布十番の催しは活気が違うなと実感しました。こうした活気を今後も保っていけるように、まずは自分たちが楽しみながらイベントを企画して、商店街や青年会を好きになるきっかけをみなさんに提供していけたらと思います。

 

 

青年会では一緒に活動してくれる仲間を募集中です。ご興味のある方は、一度青年会イベントにぜひご参加ください。

特集から今オススメの記事をピックアップ

  • 1月の十番おすすめメニュー
  • 麻布十番で愛されるメガネ屋さん
  • 麻布十番で選ぶ!大切な日に贈るプレゼント
  • 12月の十番おすすめメニュー
  • 麻布十番の店主が語る 十番ばなし#038